2010年1月10日日曜日

これはちょっと・・・(Bacchus BJB5-700)その2

更新サボってる間にすっかり年まで変わってしまいまして、皆様明けましておめでとうございますっていう時期まで過ぎてしまったくらいですね。(笑)

久々のわらしべ失敗となりましたこのモデルですが、「展示品」という一文付きながらも一応「新品」として購入したものです。が、到着した現品を隅々までチェックしていくと・・・。
まず目立つのは、ピックガードのキズ。もうこれはバリバリ試奏に使われていたことが明白な証拠です。まあ、10歩くらい譲って、「展示品だから試奏にも使うわな」と考えても、ここまでキズがひどいと、立派な「中古品」です。「新品」と言ってはいけません。「中古品」として購入していれば納得もできますが、一応「新品」で購入しているので、私が購入した単価では、市場で流通している中古品よりも概ね高価です。
金属パーツもくすみが落とされていません。というか殆ど弾きっぱなし&置きっ放しに近い状態です。「新品」として売るんだから、せめてクリーニング位はちゃんとやれっ!楽器店としては失格ですな。

クリーニングのため、一気にブリッジ分解してしまいましたが、こんな状態。何年放置?と思える位の誇りの溜まり様です。通販だから客の顔が見えないことをいいことに、客をナメきっているとしか思えません!


 ボルトにサビが出ていますっ!
クリーニングするとこれだけ汚れが落ちます。
サドル周りもサビこそ目立ちませんでしたが、くすみ酷い状態です。
フレットもくすみ出ていますが何より分かるくらいの減り(1割減と判断します)が有ります。
ボディ裏面には2cm程度の線キズが・・・。
磨けばここまできれいになります。この労力を店が惜しむのが理解できません。
コンパネ磨きついでにトーンノブをⅢ号機Bladeからはずした黒ノブと交換しました。
コンパネの中はこんな感じ。意外と「とっ散らかってる雰囲気」は無いですね。
このトリマーで多少はEQの可変域の調整ができたのかもしれませんが、もう、全体的な状態の酷さにテンション下がりまくりで、確認する余裕もありませんでした。
一通りクリーニング終わりまして全体的にはきれいになりましたが、「新品」として購入したものになぜこんなに手間が掛かるのかが、どうにも納得いきません。
こんなこともあり、実質2週間のみの所有でしたが、改めて感じたことは、
「新品買うならショップで手にとってから」
「中古は今までどおり、元のグレードが高いが状態があまり良くないもの狙いが必須」
ですかね。
比較的低価格帯ですが、決してお安くはない「授業料」でした。

かくして、5弦堀出し物捜索の旅は、よりタイトなスケジュールの元に早急な結論を出さざるを得ない状況となりました。
でもそんな中で、今回の学習が役に立ったのかもしれないような、掘り出し物の入手に成功することとなったのです。
その報告はまた後日に・・・。
気長にお待ち下さい m( _ )m


2009年12月19日土曜日

これはちょっと・・・(Bacchus BJB5-700)

投稿ペースも大幅に遅くなり、すっかりモノグサモード全開です・・・。

前投稿 で少し触れましたが、事情により5弦(フレット付き)BASSが急遽必要となりまして、以前からこんな状況になるかもしれない・・・と考えてはいたので、本人としても購入候補の絞込みは粗方できていました。
5弦BASSが絶対必要な曲が発生して、5弦BASSを投入してしまったら、多分使用する割合はかなり高くなると思われましたので、必要最低限の条件としては、

1.サーキットはアクティブであること
(本体の造りがそこそこでもある程度EQでカバーできる)
2.弦間はできれば18mmピッチであること
(18mmピッチは通常の4弦BASSと同じ幅。狭くなるとスラップがしにくくなる)
3.ピックアップはJ-Jレイアウトであること
(高級機で無い限り、P-Jでは基本的に1・2弦と3・4弦の音量バランスが悪い)

そんな条件と限られた予算の中で選択肢にあったのが今回購入した、
「Bacchus BJB5-700」というモデルです。


Bacchusというとハンドメイド系のクウォリティの高さで有名ですが、これは「UNIVERSシリーズ」という中国生産モデルになります。
中国生産とはいってもそこはBacchus、日本から職人を派遣して指導・監修する事で高い品質を引き出した、「フォトジェニック」や「レジェンド」というブランドのような低価格帯モデルとは一線を画すクウォリティを持っています・・・、いや、持っていると確信しておりましたが、その期待が過剰で有ったことを思い知らされました。

ぱっと見は、結構いい感じですよ。
組み立ても他の低価格帯モデルにありがちな、「ちり」が合っていない感じもあまり無い、「そこそこ」位のものですが、如何せん、使用している部品(本体木材も含めて)のクウォリティが低すぎる。
ここら辺は、他の低価格帯モデルと変わりないようです。

実際に音出ししてみると、倍音の辺りの周波数帯域がほとんど出ない。
弦を新品に交換しても大差無し。
EQでトレブルブーストしても、カットされている領域より下の周波数帯のみブーストされるだけ。
調整で追い込んでいっても、納得いくバランスに到達しづらい。


その点はある程度予測はしていたので、パーツ交換などで底上げできるかなと目論んでいました。
高校時代、同じ部活(音楽研究部=通称「音研」=実態は軽音)で違うバンドでBASSを弾いていた彼が店長を務める楽器店に、とりあえずピックアップ交換の相談に現物持参で行ったところ、ピックアップの寸法が汎用的なサイズとはぜんぜん違うことが判明。
彼曰く、「元が良くないので、ピックアップ交換では大して変わらないかも。女性と一緒。いくら化粧しても、そこそこに見えるようになるかもしれないけど、基本が良くなければ・・・」(差別発言で申し訳ありません。かなりトーンを抑えて書いてみましたが、原文はもっと辛らつな言葉でした)

ピックアップ寸法合わせの穴ザグリ加工から始まって、ある程度「使える」レベルまでに手を入れるには、本体価格を大幅に上回る部品・加工費が掛かることを覚悟し、この選択が失敗であったことを改めて認識させられました。

これだけだったら、今まで弾いてきたBASS群の中でもたまにあることなので、「ああ、また変なのにひっかかっちゃったなぁ。」位のことなのですが、今回は「新品(展示品)」ということで購入しているにも関わらず、これはちょっと・・・という気持ちにならざるを得ない状態のものでした。

細かい粗探し的な状態レポートは、また次回に・・・。今年中にはできるかな?

2009年11月28日土曜日

別れと出会い

別れは突然やってくるものと相場は決まっている
のですが、それはやはり突然やってきました。

今回の新曲「Violet メドレーIII」(仮題)の
デモ音源を聴いて、しばし悩む・・・・。

音域の1/4位が4弦開放(E=ミの音)の下を使ってる。

単純に1オクターブ上げてもいいのですが、
アンサンブルのキーとなるbasslineが問題の音域を
使用していることが多いため、
下手にオクターブ上げて弾くと薄っぺらくなり、
問題の音域のみ上げるとbasslineが崩れる&弾きにくい。
5弦bassならある程度対応はできそう。

しかし、現状唯一の所有5弦はフレットレス。
スラップで弾く曲では使えない。
ハコ(LIVEHOUSEなど)である程度演奏時間有るなら
4弦との持ち替えも可能だが、
Violet得意のオープンイベントでは持ち替えはほぼ不可能。

ええい!買ってしまえ!

その購入原資の足しに、所有機より1本ドナドナすることは避けられず、
苦渋の選別の上、対象となってしまったのがこれ。
fernandesのFRB-75(多分)
というモデルです。

※fernandesは資料が少なく、
 昔のモデル詳細がなかなか
 調べが付かないんですよね。


学生時代、楽器店バイト君のときに、このモデルの旧タイプを弾いたことが有るんですが、そのときのイメージはあまり良くありませんでした。
弾きやすさを優先したと思われるボディの軽さ。
これは絶対的な低音域不足として出てきます。
当時から多分韓国製だったと思いましたが、つくりの雑さ。
細かい部分の仕上げの詰めと可動部調整がまったくできておらず、
少し弾いてみても、私の琴線に触れるものは何もありませんでした。
ただ、EQ(アクティブサーキット)補正レンジは広く、
手元でいろいろ音作りができて便利だな・・・と感じたくらいです。

でもそんなモデルの新型をなぜ購入してしまったか?

victor wooten
という超絶技術bassistがいるのですが、
使用しているbassのなかにFODERAmonarchというモデルがあり、
それを使用している彼のリーダーアルバムを聴いていると、
pickupがP-Jレイアウト(写真参照ください)の
アクティブサーキットのモデル特有の「切り刻むようなスラップサウンド」がどうにも欲しくてたまらなくなってしまい、「つい」購入してしまいました。
以前から好きな成瀬喜博氏も一時期使用していたspecterのサウンドも、「切り刻むような・・・」という点では若干似通っていることもありまして・・・。

いつもの○フオクでの入手ですが、格安購入のため状態は「悪い」と言っていい方でした。(もちろん承知の上でしたが)
清掃された感じも無く、使いっぱなし。汚れ落としにそこそこ手間が掛かりました。
打痕・キズなども普通程度で、金メッキ部は薄くなっていましたが、
ネックの状態は若干の波打ちはあるものの悪くなく、
トラスロッドもまだまだ可動域を残していました。
ボディ重量もボディサイズから考えるとズシリと重く、
現状確認~清掃時には少しづつ「意外といけるかも・・・」と思わせる点が出てきます。
弦・9V電池を新品に交換し、各部調整完了して音出ししてみると・・・、

「・・・え?これ結構いいかも」

と思わせるサウンドです。

EQ補正幅も広いのですが、アクティブピックアップであるFGIの音のクリーンさ、
アッシュ系(センかも)の目の詰まった比較的重いボディによる過不足ない低音域、
P-Jレイアウトのピックアップ独特のサウンドを、そこそこバランスよく表現できる
組み合わせで、「ステージでも充分使えそうだな」と思わせるものでした。
練習時、ステージと使用しても、アンプ側のEQでちょこっと補正してやれば、
P-Jレイアウトの欠点である「1&2弦の低音域不足」もカバーできます。

そんなに「使える」bassでも取捨選択の対象となってしまったのは、
「3号機のBladeと アクティブ色の強い音色 と言う点で若干 カブる」
ためです。

手放すのは惜しいのですが、
その分、愛情込めて磨いてあげた上で、ヤ○オク出品しました(涙)

その代わりに来た5弦は久々のほぼ新品である「展示品処分」

しかし、この「展示品」というところが、
今回はこんなにイヤな気分にさせられるとは、
終ぞもおもってはおりませんでした。

詳細は次の更新にて・・・・

2009年11月3日火曜日

・・・「友」・・・とは













日曜日に名古屋で、あるアマチュアバンドのLiveを撮影してきました。
Jam Funcos」というこのバンド、
我がVioletBrassに負けず劣らず大所帯なのですが、
とにかく演奏がかっちりまとまっている。
選曲はFunk~Soul系ですが、
一般の方でも耳なじみのある曲を織り交ぜて、
チョイ軽めの「黒い」ノリ(海苔ではない)満載のステージを、
腹いっぱい楽しませてもらいました。

バンマスのSUZUクンは私のBass仲間。

管楽器やギター等と違って、
Bassを演ってる人間の間でのコネクションというのは、
ほとんど皆無(私だけ?)と言っていいくらいなので、
彼との情報交換は、非常に貴重な時間です。

というか、年代も嗜好も家族構成もかなり近い私と彼。

仕事でのお得意先の下請け協力会の宴会でたまたま隣に座ったところ、
話し始めてビックリ!。
こんなに共通部分が多い人と、久しぶりにめぐり合いました。

それ以来、
お得意先で会うとついつい話し込んでしまい、
気が付くと30分~1時間も立ち話。

人間的にも「イイヤツ」なので、
つい、彼の相談には親身に対応したくなってしまうのです。

Jam FuncosのLiveの度にDVDを焼いてきてくれて、
それを観るたび、一度生で彼らの演奏見てみたい・・・と思いつつ、
演奏場所が主に名古屋のため、なかなか出向く機会がありませんでした。
そんな彼から「Live映像撮るのにカメラが古くて・・・」という話が出たとき、
つい、「ああ、それなら俺が撮りに行ってあげるよ」と軽く言ってしまったのが運のツキ・・・、
いやいや、いいきっかけになり、名古屋まで撮影旅行と相成りました。
(アシ代まで出してもらって・・・ホント恐縮です)

「ヒキ」の映像はLive Houseのカメラで追っているので、
私としてはVocalを主にソリストのアップを主に撮影する目的でしたので、
事前確認のためにリハから参加。
第三者の立場だから、意見を求められた時には、
自分なりのアドバイスは提供してあげられました。
(自分が演ってる時には、なかなか的確に状況分析ってできないものです)

撮った映像としては、決して満足できるデキではありませんでしたが、
現在、チャプター切りから編集し始めている所です。
SUSUクン、もう少しお待ちを・・・。

Liveとしては、当人にとっては所々不満もあるようでしたが、
観客としては充分満足できる演奏でしたよ。

翌日のSUZUクンのBlogでも実名入りで感謝のお言葉を頂き、
ホント恐縮しきりです。

見返りということを端から考えず、
相手のために自分ができることをしてあげたいと思える間柄。

人生の中で「友」の存在は、情緒という点で人間的な深みを増すのに
大切なものであることは疑う術もありません。

SUZUクン、今後ともよろしく!

2009年10月14日水曜日

大失態!!

去る10月11日に浜松駅周辺16箇所で176組の熱演が繰り広げられた
「やらまいかミュージックフェスティバル」

VioletBrassのステージについては、こちらを参照ください。

ディマジオピックアップ交換で「これはEMGサウンドか?」と思わせるくらい、
「バッキバキ・ベッキベキ」サウンドに変貌した3号機のBladeを、
オープンステージでブースト無しでどれだけ「通る」音が出せるかを確かめるために
当日持ち込みました。

ステージ上がってセットアップ中に少し音出ししてみたところ、
オリジナル状態からずっと気にしていたローレンジが足りない感じが改善はされていませんでしたが、
スラップのプル(弦を引っぱって鳴らす)サウンドは、
「これ!この音が欲しかったのよ!」
と思える位、満足のいくサウンドバランスでした。

16時の開始予定が、ギターアンプのトラブルで5分ほど押してスタート。
昼間は暑い位でしたが、この時間帯になると、風が吹いているのもあって少し寒くなってきました。
1曲目・2曲目位までは、
「ん?ローポジションの鳴りがイマイチだな」
と感じていたところ最後の曲でそれははっきり症状として出てしまいました。

3弦の2~4フレットが完全デッドで鳴らんじゃん!!

詳細は後日報告しますが、
前日にブリッジをバラして、弦高を限界まで低くしたのですが、
当日の気温・湿度変化からかネックが大きく動いた(反った)のか、
前日までの「ややビビリ出る」セッティングが、
「一部フレット上では音が鳴らない」
という、アホみたいな事態になってしまいました。

3号機Bladeは、ネックポケットにシム(厚紙)を噛まして、
ネック差込角を少し変えているのも影響を大きくした原因かもしれません。

弾くポジションを替えて何とか演奏続けましたが、
所々bassの音が消えるという大失態。
周りにはあまり気づかれてはいないと思いますが、
本人的には、

過ぎたるは及ばざるが如し

という言葉が身にしみるステージとなりました。(涙)

今週末は都田須部神社のお祭りで演奏させて頂きますが、
同じ3号機で再度調整見直してリベンジを図りたい!!!

2009年9月29日火曜日

再生日記番外編№1(HISTRY SZJ-2M)その3

月末のはずなのに、今日だけはなんか仕事量少なく、
早い時間に帰れましたので久々更新です。

唯一のクリーニング箇所と言える、ブリッジ周りですが、サドル類を外してみるとこんな感じでした。
ケース保管せずにいると、こんな感じに手が届きにくい部分に埃がたまってしまいます。

プレート表面のサビなども無く、ポリッシュ掛け必要なくすみでも無いため、クロス拭きで充分汚れが取れてしまいます。






サドルが動いた範囲はプレートにキズがありますが、これは「弾いていた」証拠。
キズが短いのは、あまり調整していなかったのでしょうか?
まあ、コンディションがよければ、それほど頻繁に調整することもありませんが・・・。

ちょっと拭いただけで、こんなにキレイになりました。










取り外したサドル類も少し拭いただけで光沢復活!元通りに組みなおします。
この際、サドル固定しているネジは、1&2弦と3&4弦で長さが異なることが多いので、組み付ける際に注意が必要です。(最悪オクターブ調整が取れなくなる可能性も出てきます。まぁ、通常はありえませんが)


この状態でとりあえずチューニングしてしまいます。
かなり年季の入ったチューナですが、チューナはやっぱり針式でないと・・・。
Ibaの安いチューナですが、窓が比較的大きく、針の振れ角も大きいので見やすく、なかなか手放せないのです。
3つチューナ持ってますが、2つは針式。LEDのみの半デジタルは、チューニング時の「ペグあと10度廻すか廻さないか」の加減の判断が付きにくいと思いますので。


好みの仕様にするための第一弾はまず弦高調整。ネックの反り具合は確認して問題ありませんでしたので、弦高調整に入ります。
個人的にはかなり低めが好みなので、とりあえず普通に弾いてみてビビリ(フレットノイズ)が少し出る位まで落とします。
ネックの状態が悪い(ネジレ・波打ち・ハイ起き等)個体はなかなか満足できるセンまで落ちませんが、これは結構ネック状態が悪くないので、結構いいところまで落ちました。(4弦12Fで約1.8mm位)

引き続き、オクターブ調整に入ります。
開放弦と12F音(1オクターブ上の同音)でズレが出ないよう、サドル位置を調整します。開放より12Fの方が高い場合はサドルをネック側に、低い場合はブリッジ側に、調整スクリュウを廻して調整します。地道な作業です。
サドルの移動量が調整前より大幅に移動となった場合は、再度弦高調整が必要な場合もあります。(通常はサドル組み直した時の位置がある程度合っていれば弦高調整の必要はありませんが、弦の太さを替えた場合は必要なケースもありますね)


音出ししてみると、ピックアップのホールピースがデカいせいか、
妙にパワー感に溢れています。ヘッドホンアンプ入力のアクティブ・パッシブ切り替えを、「アクティブ」にしてちょうどいい位です。(アンプの「アクティブ」切替ではゲインを通常より-15dB程度落として入力します=簡単に言うとアクティブサーキットはパッシブより出力が大きいため、そのままでは音が割れてしまう)
大きなアンプで鳴らしてみて分かったのですが、ボディが少し小ぶりでアルダー材のため、絶対的な低音の量が不足するところを、ピックアップでなんとか補っているような感じですね。
サーキットもパッシブのままで充分使えるものですが、先の「しょぼいコンデンサー」も含めて、サーキットはパッシブ仕様のままでコンデンサー・ポッド・リード線等更新したいところです。というか、既に少し気になった弦ノイズ(弦に触れていないときの「ジー」音)低減のキャビティ内シールド処理とセットで改造完了しています。
アクティブほどの劇的な変化は期待していませんでしたが、単音の「ツブ立ち」や音量絞ったときの明瞭性などは、少しだけ良くなったような気がします。(気のせいかもしれませんが)
№1で触れた「サークルフレッティングシステム」は、サスティンの伸びが明らかに良く、スルーネック(ネックとボディが一体化したもの)とほぼ同等程度の効果があるのが分かります。


今回は手を入れる箇所も少なかったので、いまいち物足りない(やはり私は「M」か?)感じでしたが、これでとりあえず「使える」状態になりました。
さて、今回サウンドチェックに使ったアルバムはこれ


















ビル・エバンスの「Let The Juce Roose」です。
「当時の」ブルーノート東京でのLive収録版です。
JAZZ界の巨人、ピアノプレーヤーのビル・エバンスではなく、
テナーサックスの「ビル・エバンス」です。
(亡くなられて久しいビッグネームの方ではないので、まだ生きていますよ)
彼のsaxは独特の「節回し」で、コードに乗っているんだかいないんだか分からないところが、こりゃスゴイと思わされました。

bassはDarryl Jonesですが、このアルバムではLakeLandブランドではなく、FenderのJAZZBASSを使っていたようですかね?
彼のかっちりしたリフ&ソロは、ドラムのDennis Chambersの「大暴れ」の上で、全体をよく制御している感じがあります。
安心して聴いてられるんですが、ある意味「物足りない」感じを抱く人もいるかも知れません。
でもbassistの演奏スタイルとしては理想に近いんですがね。
1曲目のアルバムタイトル曲「Let The Juce Loose」ではDarrylのソロもあるのですが、学生時代はサラッと弾けていたフレーズが、今は弾けない・・・。ううっ。
技術力の低下をヒシヒシと感じる今日この頃です。(涙)

次回は未定。
・・・ですが、年間で幾つか間違いなく出演する大きなイベントの中のひとつ、「やらまいかミュージックフェスティバル」の告知をしつつ、考えます。
10/11の16時から、場所はここ、メインステージのサンクンプラザです。
よかったら、観に来てやってください。

2009年9月14日月曜日

再生日記番外編№1(HISTRY SZJ-2M)その2

今回は状態がいい個体のため、
クリーニングもそこそこに音出しに一気に進みたいところをグっと我慢して、
更に各部のチェックを継続します。

ンパネを外してみると、パッシブサーキットのすっきりとした配線。
リード線の余長も長すぎず短すぎず。小さいポッドを使っているため、尚更すっきりした印象です。


ただ、見たところしょぼいコンデンサは、やはり真っ先にコスト削減の対象となっているのが分かるようで、音的にも影響出てそうです。





キャビティ底面にはアース用の真鍮プレートが。
シングルコイルピックアップなんで、シールド対策としては当たり前についているはずなんですが、中国製の安物には無かったりするんですよね。
・・・なのに実際に使ってみると、少々問題があることが、後に分かります。
キャビティ内の導電塗料塗布は無し。
東海楽器製のものでは結構塗布されてたりするんですけどね。



弦は念のため新品を用意しておきました。
ライトゲージでミディアムスケールという条件で探すと、ほとんど流通がありません。
それでもやっぱりD'Addarioは細かいラインナップを用意していて、ホント感心します。

標準的なD'Addarioのパッケージ品ですので、ご覧のように弦をぐるぐる円形に巻いた状態でパッケージングされています。





これ、伸ばしても、暫く「巻き癖」が付いてしまっていますので、普通に弦を張っていくと、癖のついた、ねじれた状態のままで張られてしまいます。
ねじれた状態の張られた弦ではチューニングの安定度等に悪影響が出ますので、少しでも癖はとっておきたいところです。
(長期在庫弦ほど癖が顕著に出ますが、これは癖が少ないほうです)






そこで、即効性は無いのですが、こんな方法で癖を少しでもとってみます。
弦の末端には、ブリッジに引っかかるよう、ボールが付いています。このボールにケーブル結束用のワイヤーを通します。
(D'Addarioは弦毎にボールの色を変えてありますので、弦交換が少しラクですね。ボール色と何弦かの相関関係が分かっていれば)


写真じゃ分かりづらいですが、ボールを引っ掛けたワイヤーを高いところに張って、弦を吊るします。
一週間程度でどれだけ癖が取れるか・・・・・?












こんなところで今回は終わりです。
次回は今回の個体としては数少ない「要クリーニング箇所」のブリッジのクリーニングと、調整・音出しの塩梅を報告します。